二子玉川ライズひろ内科内視鏡健診クリニック 二子玉川ライズひろ内科内視鏡健診クリニック

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内視鏡検査

食道

食道癌

どんな病気?

食道粘膜の細胞ががん化する病気です。

原因は?

主な喫煙や飲酒によるものがあげられます。ほかにも熱いものや辛い物を多く食べる/野菜などをあまり摂らない等食習慣も発祥に影響があるといわれています

症 状

苦い水が上がってくる、みぞおちあたりがむかむかする、つかえる感じがするなどあります。ひどくなると痛みを感じる他に、のど元の違和感や喘息のような咳を起こすことがあります。

治療方法

初期の段階ではありませんが、進行するとしみる”/“つかえる”/“ちくちくした痛み”を感じることがあります。さらに病気が進むと食事が食べられなくなったり、体重減少や胸/背中の痛み、咳やかすれ声等の症状ができることがあります。

食道裂孔ヘルニア

どんな病気?

胃の入り口が食道側にあがってくる状態です。

原因は?

背中が曲がったりお腹周りに脂肪がつくことでなりやすくなります。ほかにもよくげっぷや嘔吐を繰り返すことで腹圧がかかることでなることがあります。

症 状

これのみでは特徴的なものはありませんが、胃酸の逆流すると人によっては胸やけやつかえる感じ等いられることがあります。

治療方法

特に症状なければ必要はありません。ただし胃酸の逆流などの症状があれば酸の分泌を抑える薬を使います。それでも効果ないようなら胃の入り口をもとの場所に戻したり狭くする手術をを行うことがあるます。

胃酸逆流症・逆流性食道炎

どんな病気?

胃酸が繰り返し食道に逆流することで生じる病気です。

原因は?

食道裂孔ヘルニアのように逆流しやすい人やげっぷ・嘔吐を繰り返す人、早食いや大食い/食べて杉横になるなどに生活習慣がある人に見られやすいといわれてます。

症 状

苦い水が上がってくる、みぞおちあたりがむかむかする、つかえる感じがするなどあります。ひどくなると痛みを感じる他に、のど元の違和感や喘息のような咳を起こすことがあります。

治療方法

酸の分泌を抑えたり、消化管の動きを落ち着かせる薬を使います。これらで効果が不十分なら逆流しにくいように手術をすることがあります。

胃・十二指腸

急性胃炎

どんな病気?

胃の粘膜が炎症を起こした状態で、何らかの原因により短期間で発症するものです。

原因は?

精神的・身体的なストレス、解熱鎮痛薬などの薬剤、香辛料や高濃度のアルコールなど刺激が強い飲食物、食物アレルギーや食中毒、細菌感染、ウイルス感染、アニサキスと呼ばれる寄生虫が胃壁に刺入(しにゅう)することなどがあげられます

症 状

胃の不快感(胃もたれ・膨満感)、みぞおち辺りの痛みをはじめ、お腹が張る感じや吐き気を認めることがあります。

治療方法

原因の除去や食事制限が基本となります。そのほかに治癒促進や症状を和らげるために酸の分泌を抑える薬や粘膜を守る薬を使うことがあります。また原因がアニサキスであれば胃カメラを用いて虫体を除去することが行われます。

ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

どんな病気?

体内にピロリ菌が侵入し、粘膜の傷害や胃炎を引き起こします。こうして発症した胃炎が何年も続くと、「萎縮性胃炎」という状態になります。萎縮性胃炎になるとその程度により胃がんになりやすいといわれます。

原因は?

ピロリ菌の感染経路についてははっきりと断定されていませんが、不衛生な生水の摂取や幼少期の口移しといった、口からの感染が主な感染要因ではないかといわれています。

症 状

空腹時にみぞおちあたりの痛みがでたり、お腹が張る/気持ち悪くなる等、慢性的に胃の不調を感じたり、貧血となることがあります。ただし人によっては体質や免疫力などに左右され何も感じないこともあります。

治療方法

ピロリ菌の除菌は二種類の抗生剤と胃酸の分泌を抑える薬を一週間継続服用して行います。一度目の除菌で上手くピロリ菌を除菌できなかった場合には、服用する薬を変更して二度目の除菌を行います。一次除菌の成功率は80~90%、二次除菌は90%程です。

注 意!

除菌後でも、一度ピロリ菌に感染した胃は正常な胃より胃がんになりやすいといわれていますので、除菌が成功した場合でも定期的な検査を受けることが大切です。

胃ポリープ

どんな病気?

胃の粘膜の表面から出てくるお饅頭~キノコのような出っ張る病変をさします。胃ポリープは主に、胃底腺ポリープ、過形成性ポリープ、そして特殊型(炎症性、症候性、家族性)の3つのタイプに分けられますが、内視鏡検査でよく見かけるものとしては胃底腺ポリープや過形成ポリープがあります。

原因は?

胃底腺ポリープができる原因ははっきりとわかっておりませんが、胃酸を抑える薬を長期間にわたり内服することでできやすくなるといわれています。他にも女性に見られやすいことから女性ホルモンと何らかの関連があるのではないかといわれます。過形成性ポリープは、主にピロリ菌感染による炎症を起こした胃粘膜に発生するポリープです。

症 状

胃底腺ポリープや過形成性ポリープは一般的には無症状です。ただし過形成ポリープについては同時に胃炎を発症していることがあるため、胃の不快感(痛み・胃もたれ・膨満感)、みぞおち辺りの痛みをはじめ、食欲不振などの影響が出たり、出血により貧血を起こすことがあります。また大きいほどがん化する割合が多くなるとの報告があります。

治療方法

胃底腺ポリープについては基本的に治療の必要はありません。ただし薬が原因によりポリープの数が増える/大きくなる変化を認める場合にはその時の症状に合わせ薬を変更・中止することがあります。また稀ですが大きくなることで通過障害が出現する場合には内視鏡で切除することがあります。

過形成ポリープについてはピロリ菌感染と関連が非常に強いポリープであることから、診断された患者さんはピロリ菌感染の有無を確認し、感染が確認されれば除菌することが望まれます。ピロリ菌を除菌することで7~8割は小さくなったりして消えますが、除菌しても小さくならず出血を起こし貧血の原因になる/がん化すれば、内視鏡的に切除が必要になる事があります。

胃びらん・胃潰瘍

どんな病気?

胃の粘膜が胃酸などの攻撃によって粘膜の一部が傷ついてしまった状態で、傷が浅ければ「びらん」と呼ばれ、深くなると「潰瘍」と呼ばれます。

原因は?

原因の多くはピロリ菌感染により起こるとされています。その他にも鎮痛剤やステロイドといった薬剤性由来によるもの、精神的なストレスや喫煙、多量の飲酒、刺激の強い香辛料やコーヒーなどの飲食物/嗜好品の摂取で引き起こすことがあります。

症 状

食後などに胃の不快感(胃もたれ・膨満感)、みぞおち辺りの痛みをはじめ、食欲不振など見られます。また出血により貧血や吐血・黒色便を認めることがあります。

治療方法

穿孔(穴が開く)がみられる場合には手術が必要となることがあります。また穿孔がないものの、出血を認める場合には内視鏡で止血処置が行われます。

いずれの場合もしくは穿孔や出血も認めない場合でも治癒促進や症状を和らげるために酸の分泌を抑える薬や粘膜を守る薬を使います。また原因がピロリ菌であれば潰瘍の治癒後に除菌を行います。その他生活環境や習慣、食生活などの改善が必要となります。

注 意!

胃がんの中には胃潰瘍と症状や見かけがそっくりのものがあります。そのため症状が続くようなら内視鏡検査を行い、必要に応じて病理検査を行い両者の鑑別を必要があります。

胃がん

どんな病気?

胃の内側を覆う粘膜の細胞が何らかの原因により増えていく病気です。

原因は?

多くはピロリ菌の感染があげられます。ピロリ菌により炎症が持続することで「萎縮性胃炎」と呼ばれる状態となり、その程度が進むほどリスクが高くなると言われています。その他に胃リスクとしては喫煙、ストレス、塩分、アルコール、刺激物などが原因になると考えられています。

症 状

初めのうちはほとんど症状を自覚することはありませんが、大きくなると胃の不快感(胃もたれ・膨満感)、みぞおち辺りの痛みが出ることがあります。またがんで胃の出入り口や中身が狭くなると食欲不振や嘔気・嘔吐、体重減少、お腹が張る症状が出てきます。その他出血することがあり、その場合は貧血や吐血・黒色便など見られることがあります。

治療方法

1.内視鏡的切除、2.外科的手術、3.薬物療法、4.緩和治療があります。病状の段階に応じてこれらを選択もしくは組み合わせて治療が行われます。

十二指腸潰瘍

どんな病気?

何らかの原因によって粘膜の一部が傷ついてしまった状態です。

原因は?

ピロリ菌の感染が多いといわれておりますが、その他にも喫煙や飲酒、鎮痛剤の使用やストレスなどでも起こりうるとされています。

症 状

吐き気やもたれる感じ、食欲不振の他にみぞおちあたりの痛みや背中の痛みがあげられます。また出血が見られた場合には便の色が黒くなることがあります。痛みは空腹時や夜間に見られることがあり、食事の摂取により一時的に収まることがあります。

治療方法

酸の分泌を抑える薬を使用します。ピロリ菌の感染を認める場合には治癒後に除菌を行います。その他に出血した場合には内視鏡による止血処置を行ったり、傷が深く穿孔(腸に穴が開く)してしまった場合には手術が必要になることがあります。

大腸・肛門

大腸憩室症

どんな病気?

大腸壁の一部が腸管内の圧上昇により耐えられなくなったことにより、壁の薄い部分が外側に向かって小さな袋状に突き出し膨らむ病気です。

原因は?

慢性的な便秘や食物繊維の少ない食事、または赤身肉を多く摂る食事習慣、運動不足、肥満、喫煙、一部の鎮痛剤、遺伝などとの関連があるとされています。

症 状

ほとんど無症状で内視鏡検査等で偶然見つかることが多いです。ただし突き出した袋(=憩室)に中に糞便がたまり続けることで内部に細菌が繁殖し炎症を起こすと発熱や腹痛等の症状が出現することがあります。炎症の程度によっては膿や穿孔(腸に穴が開く)可能性があります。また憩室内にある血管が何らかの原因で傷ついてしまうと出血することがあります。

治療方法

症状がなければ特に治療の必要はありません。ただし炎症が起きた場合には一般に抗菌薬の投与が行なわれます。炎症の程度によっては入院することがあります。また膿や穿孔を起こした場合には手術が必要となることがあります。出血に対しては多くの場合自然止血するものの、繰り返し出血したり、抗凝固薬・抗血小板薬のような血が止まりにくくなる薬剤を内服している方は出血が持続するため、内視鏡やカテーテルを用いて止血することがあります。

炎症性腸疾患

どんな病気?

主に10~20代に発症し、慢性的に炎症や潰瘍が再燃(=悪化)・緩解(=落ち着く)を繰り返す腸疾患の総称です。その多くは潰瘍性大腸炎とクローン病の二つの病気が占めています。

原因は?

はっきりとした原因はわかっていませんが、本来身体を守るべき免疫の働きが、何らかの理由で誤って自分の身体を攻撃してしまうようになって引き起こされると推測されています。他にも腸管内細菌叢の異常や遺伝的素因、食事や感染などの環境因子の関与も疑われます。

症 状

潰瘍性大腸炎では腹痛や下痢、便に血液や粘液が混じる粘血便などがみられます。他にもしぶり腹(便意を催すのに便がでない、または出ても少量)や残便感がある場合もあります。また腸管外の症状として皮膚や関節・眼などにも様々な症状を認めることがあります。

クローン病では腹痛や下痢、体重減少、発熱の他に炎症により腸が狭窄(=狭くなる)や穿孔(=穴が開く)、瘻孔(腸同士がつながる)を起こしたり、痔などの肛門の病気を起こすことがあります。その他腸管外の症状としては眼・骨・関節・皮膚など全身に多彩な症状を合併することがあります。

治療方法

潰瘍性大腸炎に対しては炎症範囲や重症度に応じて薬物療法を行います。また経過により血球成分除去療法を行うことがあります。これら内科的治療で効果が不十分だった場合には外科手術を検討する場合があります。クローン病に対しては薬物治療の他に栄養療法を行います。ただし薬物療法などの効果が思うように得られない状態が続くと、さまざまな合併症が生じてくるおそれがあるため外科手術を行うことがあります。

大腸ポリープ

どんな病気?

大腸の内側に向かって隆起する突起物です。いくつか種類・分類がありますが、主に「炎症性ポリープ」や「過形成性ポリープ」といった非腫瘍性ポリープと「腺腫」といったがんになる可能性のある腫瘍性ポリープに分けられます。

原因は?

年齢や大腸がんの家族歴のほかに、アルコール、喫煙、生活習慣病、また赤身肉や加工肉の摂取過多ならびに野菜不足も因果関係があると考えられています。

症 状

基本的に症状はなく、多くは健康診断で便潜血を行った際に異常を指摘されたり内視鏡検査時に偶然発見されます。ただしポリープが大きくなると腹痛や便の異常を感じることがあります。また肛門に近い場所にできたものは血便を認めることがあります。

治療方法

10㎜以下のポリープは内視鏡検査時に発見した段階でポリープの種類や形に応じてその場で切除することが多いです。ただし茎の太いキノコのようなポリープや10㎜以上のポリープ、または抗凝固薬や抗血小板薬の使用されている方は切除した後に出血が止まらなくなったり、穿孔(腸に穴が開く)ことがあるため安全を考慮しその場で切除せず外科や入院施設のある病院へ紹介することがあります。いずれの場合でも切除した後は3-7日間ほど安静が必要となります。

大腸がん

どんな病気?

大腸がんとは大腸表面の粘膜から発生する悪性腫瘍の総称です。進行するとがんは粘膜表面から大腸壁の奥深くまで進展し、腫瘍も大きくなるため様々な症状が起こりやすくなります。

原因は?

主に生活習慣の欧米化などの要因が大きいと考えられています。食生活では動物性脂肪の赤身肉や加工肉(ハムやソーセージ)の過剰摂取や食物繊維の摂取不足が原因の一つと考えられています。その他運動不足や肥満、アルコールの過剰摂取、喫煙、遺伝的素因なども関与していると言われています。

症 状

初期の段階では特にありませんが、大きくなると癌からの持続的な出血により貧血や血便を認めることがあります。また便の通過の妨げとなり便秘や便が細くなることもあります。その他食思不振・体重減少・腹痛を起こすことがあります。

治療方法

1.内視鏡的切除、2.外科的手術、3.薬物療法、4.緩和治療があります。病状の段階に応じてこれらを選択もしくは組み合わせて治療が行われます。

痔核

どんな病気?

直腸や肛門の血管の流れが滞るようになったことにより瘤ができるようになった状態です。できる場所によって外側では外痔核、腸管(肛門)であれば内痔核と呼ばれます。

原因は?

長年にわたる排便習慣(排便時のいきみや便秘など)や生活習慣(排便を我慢する、長時間座り続けるなど)などがあげられます。

症 状

いずれの痔核でも出血を認めます。ただし内痔核は痛みがないことがほとんどです。しかし肛門から脱出した内痔核が元に戻らなくなり、血栓や潰瘍・壊死した場合には強い痛みを伴います。外痔核は鈍痛を感じます。また内痔核同様血栓や潰瘍・壊死した場合に強いは痛みを伴います。

治療方法

症状があっても普段の生活に支障のない場合は様子を見ることがあります。治療が必要な場合には塗り薬などの外用薬や内服薬等状態に応じて対応します。しかし症状の改善がみられず、日常生活に支障が出る場合には外科的な手術(硬化療法など)が必要となることがあります。

肝臓・胆のう/胆管・膵(すい)臓

腹部超音波でみつかる病気

脂肪肝

どんな病気?

(正常時でも肝臓には5%程度の脂肪がありますが)肝臓に中性脂肪や余分な栄養が蓄積したことで肝臓内の脂肪が占める割合が30%以上となった状態です。

原因は?

日ごろからの生活習慣の乱れ(カロリー過剰の食事(糖質や脂質を多く含む食事)の摂り過ぎ、飲酒、運動不足など)によって患う方が多いとされています。また内分泌異常や睡眠時無呼吸症候群など他の疾患の影響を受けて生じる等様々なことがあげられます。

症 状

肝臓は他の臓器と比較しても症状が出にくい臓器とされており、脂肪肝についても際立った症状を認めないことが多いです。しかし脂肪肝の進行により正常の細胞への障害が繰り返されると肝炎を誘発し、やがて肝硬変に進行することがあるとされています。その際には強い倦怠感や黄疸、皮膚のかゆみなど見られることがあります。また食道や胃の静脈瘤や肝がんなどを生じることがあります。

治療方法

現在のところ、保険で認められている薬剤はありません。そのため基本的には生活習慣の見直しが必要となります。具体的には飲酒や脂肪分など高カロリーとなる食事を減らし、適度な運動を心がけることがあげられます。

慢性肝炎・肝硬変

どんな病気?

慢性肝炎は何らかの原因で肝炎が引き起こされ、約6カ月以上にわたって続いていることを指します。炎症が続くと正常の細胞が徐々に障害されるため、最終的に肝臓としての機能を失います。その状態を肝硬変といいます。

原因は?

慢性肝炎の多くはB型肝炎やC型肝炎のようなウイルス感染によるものです。その他にも薬剤の影響で肝臓に炎症が起こるものや過度の飲酒が原因で慢性肝炎へ移行するもの、免疫異常により正常な細胞を障害する免疫性疾患、脂肪肝になった人が肝炎を発症してそのまま慢性化するものが等様々な原因があります。

症 状

肝炎を発症したときには倦怠感や微熱、黄疸が見られることがあります。しかし慢性肝炎に移行する頃にはそれらの症状は落ち着いていることが多いです。その後慢性肝炎から肝硬変に状態が推移するにつれ、一時の小康状態から身体のだるさや、食欲不振、吐き気などの症状が現れ、疲労感を訴える人が増えてきます。他にもまれに微熱がでたり、上腹部のあたりに軽い痛みや不快感、腹水などの認めるようになります。また慢性肝炎から肝硬変への進行するにつれ、肝内に癌が発生したり、食道・胃などの細い血管が膨れ上がる静脈瘤を認めることがあります。

治療方法

慢性肝炎の状態であれば、原因がウイルス感染によるものであればなるべく早期に抗ウイルス療法を行います。その他、アルコールによるものであれば禁酒を、免疫異常によるものであればステロイドなどの薬剤、脂肪肝であれば食事療法や運動療法を行います。肝硬変に対する治療としては肝硬変を進展させないようにする治療(原因となった疾患の治療や肝機能を保つような食事・生活習慣の見直し)と合併症(静脈瘤や肝がん、腹水等)に対する治療が主体となります。病状に応じて薬剤や内視鏡処置や手術を行います。

肝細胞がん・肝内胆管癌

どんな病気?

肝臓にできるがんの総称で、このうち肝臓の主な細胞である肝細胞ががん化したものを肝細胞がんと呼びます。また胆汁の通り道である胆管ががん化したものは肝内胆管がんと呼びます。

原因は?

肝細胞がんの発生には、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスの感染、アルコール性肝障害、脂肪肝からの肝炎など肝臓の慢性的な炎症や肝硬変が影響しているとされています。肝内胆管がんの原因についてははっきりとされていませんが、アジアやアフリカの一部地域では寄生虫感染が肝内胆管がんのリスクを高めることが知られています。その他に胆石症や胆管炎など胆管の慢性炎症や特定の化学物質の関与が考えられています。

症 状

初期の段階では特徴的な症状はありません。進行すると正常細胞の障害や胆汁の流出障害により黄疸が出現します。他にも上腹部に腹満感・痛みを感じたり、体重減少・発熱・食欲不振など認めることがあります。

治療方法

肝細胞癌については腫瘍の大きさや数、転移の有無により1.手術、2.ラジオ波焼灼術、3.カテーテル治療、4.薬物療法、5.緩和療法を選択します。また肝移植の検討を行うこともあります。肝内胆管癌については病状に応じて1.手術、4.薬物療法、5.緩和療法を選択します。

胆のうポリープ

どんな病気?

胆嚢ポリープとは、胆嚢の内側にできる隆起性変化の総称です。いくつかの種類がありますが、健康診断で胆のうポリープと診断されるものほとんどが良性のコレステロールポリープとされています。

原因は?

明確にはわかっていません。しかし高脂肪食の過剰摂取や肥満、脂質異常症や糖尿病といった病気が関係しているとされています。

症 状

基本的には症状はありません。ただし胆石を合併することがあるので、胆石による炎症により痛みや発熱を認めることがあります。

治療方法

基本的には切除せず経過観察されます。ただし大きさが10㎜を超えるものや徐々に大きくなるものはがん化する可能性があるため手術で胆のう全体を摘出することを検討します。

胆のう結石・胆管結石

どんな病気?

胆道系のどこかに石ができる病気のことをいいます。胆道とは肝臓で作られた胆汁を肝臓から腸(正確には十二指腸)に流す管組織の総称で、そのどこかで発生した石の所在部位により、胆のう結石・総胆管結石・肝内結石に分けられます。なかでも最も頻度が高いのは胆のう内に結石ができる胆のう結石です。

原因は?

原因の一つとして炭水化物や動物性脂肪が多く含まれているカロリーが高い食事があげられます。他にも加齢や家族内発症、女性または女性ホルモンを投与している方、脂質異常症や脂肪肝、消化管の手術後など原因は多岐にわたります。

症 状

特に炎症を起こさなければ症状はありませんが、炎症を起こすと腹痛、吐き気、黄疸、内部で膿ができると発熱などがみられます。

治療方法

胆のう結石の場合、第一選択は手術で胆のうを摘出することです。ただし身体の状態や医療機関で対応できない場合は胆のう内にたまった膿を取り除くドレナージ術を行うことがあります。また総胆管結石や肝内胆管結石の場合には内視鏡で石を除去する処置を行います。

胆道癌・胆のう癌

どんな病気?

肝臓から十二指腸までの胆汁の通り道を総称して胆道といい、胆道がんは胆道にできるがんの総称です。また胆のう癌は胆汁の貯蔵庫である胆のうで生じた癌です。

原因は?

原因は明確ではありませんが、胆石症などの炎症が長期にわたり繰り返しや先天性疾患(先天性胆道拡張症など)の関与があげられます。また特定の化学物質でも発生のリスクが高くなるといわれます。

症 状

最初期では特に症状はありませんが、進行に伴い胆道が狭くなるため胆汁の流れが滞り黄疸が出現します。その他腹痛や吐き気、発熱や全身倦怠感、体重減少など見られることがあります。

治療方法

1.手術、2.化学療法、3.放射線療法、4.ドレナージ術、5.緩和療法があります。これらを病状に応じて適宜単独もしくは組み合わせて選択します。

急性膵炎・慢性膵炎

どんな病気?

急性膵炎とは胃の後ろ側にある“膵臓”という臓器に何かしらの原因により急激な炎症を起こし、膵臓内にある消化液により膵臓自身ならびに周囲臓器が消化され、みぞおちや背中に強い痛みなどが生じる状態です。慢性膵炎は膵臓が作る消化酵素の影響を受けて膵臓自体に慢性的な炎症が起こることで、細胞が変化し線維化や石灰化などが生じる病気です。進行すると膵臓の消化酵素やホルモンが適切に放出できなくなります。

原因は?

急性膵炎の主な原因としては飲酒や胆石が膵臓から出てくる消化液の通り道である膵管に詰まることで引き起こします。その他手術や内服薬の副作用、先天的な膵臓の異常や脂質異常などの病気で起こすことがあります。慢性膵炎の最も多い原因は持続する多量飲酒ですが、他にも女性に多い原因不明なこともあります。

症 状

急性膵炎の主な症状は上腹部や背中に生じる強い痛みです。この痛みは、食後やお酒を飲んだ後などに生じる傾向があります。重症化すると周囲の臓器へ悪影響を及ぼすことで動きが悪くなり、多臓器の障害を生じ血圧や意識の低下をきたし命に関わることもあります。慢性膵炎の症状としては腹痛が最も多くみられます。痛みの特徴としては、食事をした数時間後に現れることが多く、アルコールや脂肪摂取が引き金になります。その他吐き気や嘔吐を伴うことがあります。

治療方法

急性膵炎では軽症の場合点滴や消化酵素の働きを抑える薬を使用します。また状態に応じて鎮痛剤や抗生剤を使用することがあります。重症化した場合炎症が全身に及んでさまざまな臓器の機能が低下してしまうことがあるため、人工呼吸器や透析療法など集中治療室での治療が必要になる可能性もあります。なお原因が結石による詰まりであれば内視鏡にて除去することがあります。

慢性膵炎では禁酒や脂肪制限食といった生活習慣の見直しや痛みが強い場合には鎮痛剤を使用します。病状の進行により消化酵素やホルモンの分泌ができなくなった場合には薬剤にて補充することがあります。また慢性膵炎の経過中に膵管内に結石ができることがありますが、それによる痛み等がみられた場合には内視鏡や手術で除去することがあります。

膵癌

どんな病気?

膵がんは膵臓にできるがんのことで、多くは膵で作られる消化液の通り道である膵管の細胞から発生します。

原因は?

発生を高めるリスクとして、生活習慣病である糖尿病、肥満、嗜好である飲酒や喫煙等があげられます。また慢性膵炎や膵のう胞、膵管内乳頭粘液性腫瘍といったほかの膵の病気をもつ方、家族内に膵がんを患った方が多い場合は発生リスクが高まることが知られています。

症 状

最初期では小さいうちは症状が出にくく、進行してくると腹痛、食欲不振、腹満感、黄疸、腰や背中の痛みなどが起こります。その他急に糖尿病が発症したり、治療中であればコントロールが悪化することがあります。

治療方法

1.手術、2.化学療法、3.放射線療法、4.ドレナージ術(胆汁の通過障害が出現した場合)、5.緩和療法があります。これらを病状に応じて適宜単独もしくは組み合わせて選択します。

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